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ヒマラヤ地域の氷河融解問題

ヒマラヤ地域の氷河融解問題

温暖化による氷河湖の拡大

最近は「温暖化」や「気候変動」という言葉をよく耳にしますね。ただ、僕自身は、日本にいてさほど「温暖化」や「気候変動」について、実感することはないんですね。

 しかしヒマラヤにいますと「ああこれが温暖化か」という風にヒシヒシと実感することが多々ありますね。

 

たとえば、ヒマラヤは、9月から5月が乾季で、5月下旬から8月までが雨季ですが、僕ら登山家はたいてい乾季に遠征するわけです。多くの方が誤解されていますが、寒ければ寒いほうが雪は少ないんですね。温度が高まると湿度があがるので雪が降る。

 だからこそ僕らは雪の少ない時期、つまり乾いた乾季にいくわけです。ところがこの前の40回目のヒマラヤの遠征で、いつしか乾季でも雪がたくさん降ったり、この数年は、5000メートル前後、つまり本来であれば、雪の世界で、雨なりみぞれが降る。

 

 身の危険を感じることも多いです。氷河が溶け、雨が降り、氷河がズタズタになる。そして、氷河の崩落や雪崩が起きる。これが氷河上だけの問題ならばいいんですが、氷河が溶け、溶けた分、水が流れ、氷河湖という湖を形成するわけです。これが急激に拡大して、ネパールなり、ブータンなり、いたるところで、氷河湖が誕生し、それが、拡大し、最終的に決壊して、洪水が起きている。

「まったなし」の温暖化

この洪水した水がネパールからインド、ガンジス川を流れて、最後にバングラデシュで大洪水を起こす。

 この数年、温暖化によって氷河が溶けるということをテーマに様々な現場をみてきた。やはり、温暖化は一言で言うと「まったなし」なんですね。

 ヒマラヤの現場を訪れると、自分の住んでいる村のすぐ頭上に、いつ決壊するかわからない氷河湖があるという方々がいることを知ります。僕らは当事者にはなれない。ただ、当事者の気持ちに近づく努力はできるんですね。

 ですので、現場にいく意味はまさしくそこかなと思っています。今後も世界の現場から温暖化の現実を伝えて、アクションの必要性を訴えていきたいと思っています。

最終更新日  2010年7月13日

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